トリートメントにはシリコンが必要?ノンシリコンとの違いとは

2021.04.14 ヘアケア
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健康志向の高まりとともにブームになっている「ノンシリコンシャンプー」。
結局シリコンが髪にいいのか悪いのか、ヘアケア用品を選ぶ際にお悩みの方も多いでしょう。
結論から言えば、シリコンそのものが頭皮や髪に悪いということはありません。
ただし、使いすぎや間違った使い方でデメリットになるシーンもあるようです。
このコラムではシリコンの働きや、ヘアケアでシリコンを使うことのメリット・デメリットについて解説致します。

そもそもシリコンとはなんなのか

実はヘアケアやスキンケアに使われるシリコンは「シリコーン」が正式名称。
ケイ素という元素として存在しているシリコン(silicon)と、人工的に合成されたシリコーン(silicone)は全くの別物です。

医療品にも使われる安全性の高い物質

ケイ素と炭素を人工的に化学合成して作られたシリコーンは、医療品にも使われるほど安定性・安全性が高い物質です。
潤滑剤やコーティング剤、接着剤、そしてヘアケアやスキンケア用品などさまざまなものに使われています。
特に化粧品としてはヘアケアを筆頭に、メイクアップやスキンケアにも有効性が認められて活用されている成分なのです。
シリコンをもとに合成して作られたシリコーンですが、日本人にとって発音しやすい「シリコン」という呼び名で固定されています。
(このコラムでも以下では「シリコン」で統一します)

シリコンにもいろいろな種類がある

女性にはなじみ深いオイル状・液状のシリコンから、ゴム状・樹脂状などさまざまな種類があります。
また、水溶性(水になじみやすい)、揮発性(蒸発しやすい)など特徴が異なります。
肌に直接つけるものは「肌になじみやすい」「クレンジングで落としやすい」といった特徴があるシリコンが多く選ばれています。
科学合成品であるからこそ種類や特徴を操作しやすく、より安全で有用な成分が開発されました。
特にヘアケアでは「シリコンをきちんと落とせるシャンプー(洗浄剤成分)」が研究課題となるなど、改良や相性の研究が行われています。

ヘアケアにおけるシリコン

化学合成の段階で便利に加工されたシリコンは名前もそれぞれ違うため、原材料を見てもどれがシリコンかはわかりづらいでしょう。
シリコンの効果はヘアケアで効果が高く、多くのトリートメントアイテムに配合されています。

髪の毛の摩擦を防ぐためには必須の添加物

シリコンがヘアケア用品でたいへん重宝される理由は主に3つあります。

  1. 髪の毛が絡まるのを防いでサラサラにし、質感を向上させる
  2. 髪の表面をコーティングしてキューティクルを保護する
  3. 他の有効成分を溶かし込んで髪の毛に付着しやすくする

シリコンには傷ついた髪の表面を補修し、滑らかに整える働きがあります。
保湿成分や油分と一緒に配合することで効果が高まるため、トリートメントに配合することが多いのです。

髪や頭皮には全く問題がない

シリコンは刺激性が少なく、非常に安全性が高い物質です(ごくまれに強い化学物質過敏症の方ではアレルギー症状が出る場合もあります)。
髪や頭皮を傷めることはないので、健康的には全く問題がありません。
頭皮の毛穴をふさいだりする健康被害はまずないと言っていいでしょう。
洗浄剤と違って髪から脱脂することもないので、シリコンを使ったことで乾燥するということもありません。

インバストリートメントとアウトバストリートメントで差がある

シリコンは髪の表面に吸着しても、通常シャンプーで洗うことでリセットされます。
その吸着率はお風呂の中で使うインバス用品と、お風呂の外で使うアウトバス用品で差があります。

シャンプーやトリートメントなど「水と一緒の状況で使う」場合、傷んだ髪ほどシリコンの吸着が少なく、健康な髪には多く吸着する傾向にあります。
もしシリコンが髪に残存することが気になるなら、ダメージの少ない髪の人がシリコン入りのインバストリートメントを多用するのは避けましょう。

逆に、アウトバストリートメントなど「空中で使う」場合は、吸着率にそれほど差がなく、シャンプーでしっかり洗うことでリセットされます。

ヘアケアにシリコンを使うメリットとデメリット

実際にシリコン入りのヘアケア用品を使うことで、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

ダメージ軽減と髪質改善は大きなメリット

シリコンそのものに栄養や保湿の効果はありませんが、髪の摩擦が減ることでダメージを軽減することができます。
手触りの向上やツヤなどの髪質改善にもむいているので、特にアウトバストリートメントとして使うときには大きなメリットがあります。
ロングヘアでサラサラした質感を出したいときはもちろん、髪が扱いやすくなるのでアレンジヘアの際も大活躍。
ハリやコシを出す効果もあるので、ショートヘアのセットにも効果的です。

使いすぎるとデメリットもある?

シリコンは通常シャンプーでリセットされますが、まれに髪に蓄積することがあります。

・原材料名の上位半分を占めるなど大半がシリコンでできているような「高濃度配合」のアイテムを大量に使う
・雑な洗い方、洗浄力の弱いシャンプーを使う、といった理由でできちんと落とし切れていない

成分名として代表的なのは「ジメチコン」ですが、シリコンは名称が非常に多い成分です。
「シリル」「メチコン」「シロキ」「シラン」といった名称がついているとシリコンである場合がほとんど。
健康被害はないとはいえ、上位半分をしめる高濃度配合の製品で何度もアウトバストリートメントをすると、髪の表面にシリコンが重なります。
また、髪の傷みを気にして洗浄力の弱いアミノ酸シャンプーなどを使っていると、洗浄不足になる可能性があります。
このような場合、パーマやカラーがかかりづらいといったデメリットが発生する可能性があります。
これは保湿効果の高いオイル系のケア用品を使いすぎても同じことが起きます。
パーマやカラーの薬品が髪の内部に浸透するのをブロックしてしまうからです。
気になる方は施術の前数日はヘアケア用品の多用を避け、日頃からしっかりシャンプーで洗浄するよう心掛けましょう。

ノンシリコンシャンプーを選ぶメリット

ノンシリコンのシャンプーやヘアケア用品もたくさん販売されていますが、シリコンのあるなしを選ぶ基準はあいまいです。
髪にそれほどダメージがない方、ショートカットで髪の軽さをとにかく重視したい方は、ノンシリコンの方がむいているでしょう。
シリコンは自然界に存在しない物質で分解されないため、環境への考慮からノンシリコンを選択する方もいるようです。
いずれにせよ、シリコン成分は絶対的な悪者ではありません。
あまり神経質にならず、自分の目指すヘアスタイルや髪のダメージ度合いで選ぶのがおすすめです。

まとめ

シリコン入りのヘアケア用品は髪や頭皮に実害がなく、女性の強い味方です。
通常の使用量なら髪に蓄積することはありません。
残存が気になる方はシャンプーの方法やケア用品の選び方、パーマやカラーの直前は多用を控えるなどの意識をしてみてください。
普段のシャンプーを丁寧に行えばケアの見直しにもなって一石二鳥!シリコンを過剰に恐れず、上手に使ってサラサラの髪を保ちましょう。

商品画像
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